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当院で使用している歯科用CT
ついに我がよねざわ矯正・歯科医院にも歯科用CTが導入されました。
- 国産歯科用CT専用機
- ボクセルサイズ(撮影の細かさ);0.068mm
- 撮影エリア;直径160mm×(68-83)mmの広い画像
- 体のぶれを防ぐ座位タイプ
立位は画像がブレやすいです。 - 歯科矯正専用のセファロ規格写真付き
CTと言えば病院にあるドーナッツ状の機械に入れて体を輪切りして見る装置ですね。
歯科用CTは医科用CTに比べ、さらに細かく見る事ができる上放射線量が低線量となっております。非常に良いものだと判断しました。どのくらい細かく見られるかというとスライス幅が最小0.068ミリ!これは数ある歯科用CTの中でも特に細かいものです。
当院の歯科用CTの特徴
さて1500万円!もする精密機械。何が変わるのでしょうか?
- 何より違うのは広い範囲を立体的に精密に見る事ができる事です。
- さらに大事な事はレントゲンで見えない組織が見えるという事。
- もう一つの利点として歯科用CTデータを他のソフトで使用できるという事です。
立体的に見えるという事は?
歯科ではレントゲンを多用します。診断はもちろん治療もレントゲンが必要です。しかしながら、レントゲンですべてが分かるわけではないです。 レントゲンは立体を2次元に投影しているので前後関係は分かりませんし、拡大・縮小あるいは変形して映されています。 神経の近くを手術するときに間違いは許されません。
インプラント治療には歯科用CTは不可欠です。
歯科用CTでしか分からない事?
レントゲンを撮ればすべて写るかと思われがちですが、実は見えないモノもたくさん有ります。当然歯肉や、粘膜などの軟組織はほとんど見えません。虫歯でも若年者の急性の虫歯もかなり見にくく見過ごしやすいです。(過去に、レントゲンでは分かりにくい急性の大きな虫歯を2回見つけた事があります。これ、結局問診とダイアグノデントにて発見したケースです。)また、神経の治療による骨の中の異状もレントゲンでは、ある程度表面まで病巣が広がらないと見る事ができません。
もう一つ大事な事は歯科用CTによって本当の長さが分かる事です。立体で精密なデータですので長さを正しく測る事ができます。例えば親知らずを抜くとき、神経までの距離が詳しく分かればリスクを抑えて抜く事ができます。
具体的な歯科用CTの使用方法
インプラント治療で大事な事は、1.十分な診査と2.治療計画、そして、3.正しい清潔な手術です。
その1.2.3.どれも歯科用CT(+コンピュータ)無しでは行えません。
歯科用CTによる診査
歯科用CTを使用する事により精密な診断・検査が行えます。
インプラント治療を行う場合現在では歯科用CTは不可欠です。
よく言われるインプラントの事故のほとんどは歯科用CTを使用する事により防ぐ事ができます。しっかりと骨の中を調べる事により事故を減らします。シミュレーションソフト(よねざわ矯正・歯科医院ではLandmark System™を使用しています)による診療計画の作成。
具体的な流れをご紹介します。
歯科用CTにより写真のような状態が分かります。下顎左側の歯が4本無くなっています。この部分には、下歯槽神経という太い神経があります。この位置を詳しく調べてインプラントを入れる必要があります。
半透明にして内部を覗いてみます。
よく分かりませんね?下歯槽神経を赤くマークします。
このように左側を走行しています。まだ分かりにくいのでシミュレーションソフトで(iCATのLANDmarker Directを使用します)シミュレーションします。
図のようになります。拡大してみると
さらに赤い線で断面を見て確認します。
下の黄色い丸印が下歯槽神経です。インプラント先端と10ミリ以上間がありますので心配要りません。また、インプラントもあごの骨の真ん中に有り骨を突き抜ける事もありません。
これで、シミュレーションもできました。後はこの計画そのままに手術できるかが問題となります。
ガイドサージェリー
せっかくシミュレーションによりインプラント治療が可能となってもその通りインプラントが埋め込めるとは限りません。 たまたまうまくできた!失敗した!では患者さんはたまったものではありません。 そこで大事なのがサージカルガイド、ガイドサージェリーです。 iCATではシミュレーションからランドマークガイドというサージカルガイドを作製できます。LANDmarker Directからガイド作製データを出力して、メーカーに送ります。 すると、光造形(精密3Dプリント)により作られた、サージカルガイドと設定が送られてきます。
サージカルガイドとそのセッティングデータが送られてきます。サージカルガイドはどのように使うかと言うと
図のように使います。
歯にガイドを被せて、ガイドの穴にドリルを入れます。ドリルはガイドの穴にぴったりですから、他にずれる事はありません。さらにストッパーにより深さも決まっていますから、深く入りすぎてしまう事もありません。
単純に言えば、ガイドにドリルを入れてしまいさえすれば、目をつむっても予定通りの位置に穴を開ける事ができます。これがガイドサージェリーです。誰がやっても同じように、同じ場所にインプラントを入れる事ができます。よくインプラントの訴訟で言われる、神経を傷つけた、骨を突き抜けたなんて事は歯科用CTとガイドサージェリーでは考えられない事です。
ガイドサージェリーの実際(ICAT動画より)
また、このように様々な会社とデータ交換することにより、Drのミス?(独りよがりの判断)をチェックすることが出来ます。おかしなデータを送ると必ず、ICAT、インプラントの専門の歯科技工士より注意、確認の知らせが来ます。これも大きな利点となります。