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インビザラインとは
インビザラインとは、アメリカ、アライン・テクノロジー(Align Technology, Inc.)社にて、社内認定された矯正担当歯科医師によりカスタムオーダーされる矯正装置の事です。 CAD/CAM(光造形)技術により、「アライナー」と呼ばれる透明かつ可徹式の装置が作られます。 これは少し(大きくても0、25ミリまで)ずつ歯牙をずらした状態で作られています。 複数使用する事により、ちょうど、パラパラマンガのアニメーションのように歯牙を移動させて、矯正治療を行います。 通常2週間ごとに新しいアライナーに交換して歯を少しずつ移動させます。
インビザラインの利点
患者さんにとってのメリット
- 透明であり、装着していても目立ちません。
- 取り外し可能なため、食事、歯磨きが普段通りに可能です。(虫歯、歯肉炎の可能性を抑えられます)
- 矯正装置の装着による不快感が軽減されます。
- 治療前に3Dアニメーションによりシミュレーションできます。(クリンチェックと言います。)
注意
インビザラインは矯正装置の一種であり、すべてがアライナーのみで治療できるとは限りません。当然、向き不向きがあります。しかしながら、矯正に習熟した歯科医師であれば、他の矯正装置を組み合わせる事により、治療範囲を広げる事は可能です。
治療計画の策定
歯科用CTスキャン技術を通じ、患者さんのPVS印象に基づく高精度なセットアップモデルをコンピュータ画面上に具現化する事が可能です。
- クリンチェックと呼ばれるシミュレーションソフトを通じ、コンピュータ画面上にて、治療完了に至るまでの総合的な治療計画の検討・立案が可能です(図1・図2)。
- 最終的な治療計画の策定は、インターネットを通じたインタラクティブなやり取りを経て矯正担当の歯科医師の承認を得た上で決定されます。
- シミュレーションセットアップモデルの作成にあたっては、これまでの症例に基づく経験的知識が生かされています。
- 同治療計画を精査するため、コンピュータ画面上にて、3次元的な診断および歯の移動シミュレーション(3Dアニメーション動画)を詳細に表示する事が可能です。
具体的には…。
- 治療完了までのあらゆるステップにおける、あらゆる角度からのセットアップモデルの確認可能なステージング機能
- 局所確認のためのズーム機能(図3)
- 多面観一括表示のマルチ画面(図4)
- グリッド挿入による測定機能(図5)
- 歯牙移動の状況確認する事ができるスーパーインポーズ機能(図6)
などの機能がアイコンで表示されます。
装置(インビザライン・アライナー)の製造にあたって
- CAD/CAM(光造形)技術を通じ、コンピュータ画面上で策定された治療計画を精緻に具現化する形でのアライナーの製造が可能です。(図1・図2)
- 治療期間(即ち、治療に必要なアライナーの総数)を問わず、担当歯科医師の承認後、治療完了までに必要なアライナー群のすべてを製造し、当院に一括して提供されます。(図3)
- 治療計画に関するコンピュータ上のデータはデジタル情報として保管されるため、アライナーの破損、紛失等の際の再製作にも迅速に対応可能です。
インビザラインについて
- 未承認医薬品等であることの明示:インビザラインは、薬機法上の承認を得ていません。
- 入手経路等の明示:アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社より入手しています。
- 同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品等の有無の明示:無し
- 諸外国における安全性等に係る情報の明示:インビザライン・システムは、現在、世界100カ国以上の国々で提供され、これまでに800万人を超える患者さまが治療を受けられており、歯科矯正に伴う個別のリスク以外の重大な副作用の報告はありません。
データ参照元:アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社HP(2020年1月時点)
※薬機法対象外の矯正歯科装置であり医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
製造過程
STEP1
歯科医師より治療計画、顔面・口腔写真・X線写真をインターネットを通じてアライン・テクノロジー社に送ります。
緻密に型どりされた、歯型・噛み合わせの型を専用のケースに入れ、国際宅配便にて送ります。
STEP2
工業用コンピュータ断層撮影(CT)システムにて、宅配便にて送られた歯型をデジタルデータ化してコンピュータに再現します。
STEP3
歯科医師からの治療計画とアライン社内の専門チームにより、コンピュータ上で、治療過程をシミュレーションします。
これが「クリンチェック」です。
クリンチェックはインターネットを介して、個々の歯科医師に送られ専用ソフトにて、再チェック、修正が行われます。
STEP4
最終的に修正されたクリンチェックをインターネット上で確認、最終承認を行います。
STEP5
承認されたクリンチェックより、コンピュータ上で2週間ごとの3Dの歯型データを作成します。
作成された歯型データからレーザーリソグラフ技術(光造形技術)にてステップごとの歯型・光造形モデルを作製します。
STEP6
光造形モデルに従って、指定された移動が組み込まれた一連の透明なアライナーが製造されます。 治療に必要な個数が一度に当院に出荷されます。
STEP7
患者さんにアライナーが手渡され、治療が始まります。
患者さんは最低2週間、一日20時間以上、各インビザライン・アライナーを装着します。歯は徐々に治療目標に向けて移動します。